Apcupsd 3.14.8のapcupsd.confの日本語訳

Apcupsdのバージョンが3.14.8へ新しくなったので日本語化している設定ファイルも新しいバージョンに合わせてみました。
ちなみに今回も日本語訳に関しては英語力に乏しい人間が行っているため誤訳がある可能性がありますので参考にする場合は予めご了承ください。
また、この3.14.8ではSNMPのドライバが新しくなったみたいでUPSTYPEパラメータのSNMPに関する指定が変わっていますので3.14.7以前でSNMPを使用している場合は注意が必要になるかも。
尚、この設定ファイルは今のところ3.14.8以降のApcupsdで利用できます。

【3.14.8以降変更されたパラメータ】
・SNMPのドライバが新しくなったのに合わせて今までUPSTYPEパラメータで指定していたsnmpが新しく置き換わり前のものはnet-snmpになりました。

【オリジナルの設定ファイルと異なる箇所】
・UPSTYPEにSNMP通信の設定例を追加
・UPSTYPEにSLAVE通信の設定例を追加
・UPSCLASSに設定値の説明を追加
・UPSMODEに設定値の説明を追加


作成日:2010.01.17
更新日:2011.07.28
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2011.07.28 - UPSTYPEのpcnetに関する説明を訂正。
          1ページ表示用ファイルがそのままだったのを差し替え。
          ダウンロードファイルがそのままだったのを差し替え。
2011.07.03 - UPSCLASSとUPSMODEの説明が誤っていたのを修正。
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apcupsd.conf
見辛くなって申し訳ありませんが1行すべてを表示することが出来ませんので横スクロールを付けた形で表示しています。

[apcupsd.confのダウンロードはここから出来ます(tar.gz形式)]
[apcupsd.confを1ページで広く見る場合はこちら]
## apcupsd.conf v1.1 ##
 
#  for apcupsd release 3.14.8 (16 January 2010) - freebsd
#
# "apcupsd" POSIX config file
#
# ========= General configuration parameters ============
#
# UPSNAME xxx
#   これを設定することでログファイル及び、それに関するファイルにUPSの
#   名前を付けることが出来ます。これは複数のUPSを管理する場合には特に
#   有効です。また、このパラメータはEEPROMには設定されません。
#
#UPSNAME

#
# UPSCABLE <cable>
#   接続しているケーブルの種類を指定します。
#
#   [選択可能な値]
#     simple    | smart     | ether     | usb |
#     940-0119A | 940-0127A | 940-0128A | 940-0020B |
#     940-0020C | 940-0023A | 940-0024B | 940-0024C |
#     940-1524C | 940-0024G | 940-0095A | 940-0095B |
#     940-0095C | M-04-02-2000
#
#     SNMP       : ether
#     Net(Slave) : ether
#
UPSCABLE smart

# apcupsdを動作させるためには上記のケーブル以外にもUPSの種類(UPSTYPE)とデバイス
# (DEVICE)の定義を行う必要があります。USB接続の場合はDEVICE値は空白にします。
#
# UPSTYPE   DEVICE           Description
# apcsmart  /dev/tty**       シリアルケーブルを使ってSmartUPSに接続する場
#                            (USB接続を除く)
#
# usb       <BLANK>          USBケーブルを使ってUPSと接続する場合。DEVICEは空白
#                            に設定しておきます。
#
# net       hostname:port    apcupsdのNISサーバを使ってマスターへ接続する場合
#                            直接UPSと接続していない場合にはこれを使用します。
#
# snmp      hostname:port:vendor:community
#                            SNMPを使用してUPSとの接続を行います。hostnameには
#                            ネットワーク上にあるUPSのIPアドレスまたはホスト名
#                            を指定します。vendorには"APC"または"APC_NOTRAP"を
#                            指定します。"APC_NOTRAP"はSNMPトラップの受信を無効
#                            にしますが、通常は"APC"を指定します。portにはポート
#                            番号を指定しますが通常は161になります。communityには
#                            通常"private"を指定します。
#
# netsnmp   hostname:port:vendor:community
#                            これは古いデバイスです。
#                            上のSNMPと同じ意味ですが、net-snmpライブラリを必要と
#                            します。もし今の環境でこの古いドライバを使う必要性が
#                            ないのであればsnmpを指定するようにしてください。
#
# dumb      /dev/tty**       旧のsimple-signaling接続のための設定
#
# pcnet    ipaddr:username:passphrase
#                            PowerChute Network Shutdownプロトコルを使用する場合。
#                            これはAP9617シリーズなどのスマートスロットカードと
#                            SNMPを使った構成の代替となる設定です。"ipaddr"はUPS側
#                            のネットワークマネージメントカードのIPアドレスを指定
#                            します。"username"と"passphrase"はカード側で設定した
#                            値を指定します。
#
# [UPSとSNMP通信を行う場合の設定]
#   UPSTYPE snmp
#   DEVICE <NetworkManagementCard ip>:161:APC:private
#
# [MASTER側のApcupsdと通信するためのSLAVE設定]
#   UPSTYPE net
#   DEVICE <master nis ip>:<port>
#
UPSTYPE apcsmart
DEVICE /dev/usv

# POLLTIME 
#   apcupsdがUPSの状態をチェックする間隔(秒)を指定します。この設定は直接接続
#   しているUPS(UPSTYPEがapcsmart, usb, dumbのUPS)とネットワーク接続している
#   UPS(UPSTYPEがnet, snmpのUPS)の両方に適用されます。この値を低くした場合、
#   CPUに対する負荷は大きくなりますが、その代わりにある特定のイベントに対して
#   apcupsdが応答できるように性能を改善することができます。
#   デフォルトは60秒になっており大抵の環境ではこの値で問題ありません。
#
#POLLTIME 60

#
# LOCKFILE <path to lockfile>
#   シリアルポート用ロックファイルのパスを指定します
#
LOCKFILE /var/spool/lock

# SCRIPTDIR <path to script directory>
#   apccontrol とイベントスクリプトが置いてあるディレクトリのパス
#
SCRIPTDIR /usr/local/etc/apcupsd

# PWRFAILDIR <path to powerfail directory>
#   電源障害フラグファイルを置くディレクトリのパス。apcupsdがシャットダウンを
#   開始する時にファイルが作成され、それをkillpowerを必要とするかどうかを決定
#   するためのスクリプトでチェックされます。
#
PWRFAILDIR /var/run

# NOLOGINDIR <path to nologin directory>
#   nologinファイルを置くディレクトリのパス。このファイルはOSに新規のログインを
#   拒否するための使用されます。
#
NOLOGINDIR /var/run

#
#
#
# ======== configuration parameters used during power failures ==========
#

# 瞬間停電から実際の電源障害であるとonbatteryイベントで検知するまでの
# 時間を指定します。
#
#   停電が検知されるとonbatteryはapccontrolコマンドにpowerout引数を指定
#   して実行します。しかし、実際の実行は「ONBATTERYDELAY」で指定した時間
#   を経過後になることに注意してください。もし短時間の停電(瞬停)でも動作
#   することを望まないのであればこの設定で「apccontrol powerout」が実行
#   されないことを確認してください。
#
ONBATTERYDELAY 6

# 
# Note:シャットダウンの開始はBATTERYLEVELとMINUTES、TIMEOUTの3つの値の内
#      どれか一つが該当したときに実行されます。
#

# BATTERYLEVELは停電中にUPSのバッテリー残量が0%か、もしくはここで指定した
# 割合(%)を下回った場合にシャットダウンを開始します。
#
BATTERYLEVEL 5

#
# MINUTESは停電中にUPSの残り稼動時間が0分か、もしくはここで指定した時間(分)
# を下回った場合にシャットダウンを開始します。
#
MINUTES 3

#
# TIMEOUTは停電中にUPSが長い時間稼動する状態においてここで指定した時間(秒)を
# 経過した場合にシャットダウンを開始します。0を指定すると無効に出来ます。
#
#  Note:もしSmart UPSを持っている環境では大抵の場合、この設定を0にします。
#       そうすると、バッテリー残量がBATTERYLEVELの値を下回るか、残り稼動時間
#       がMINUTESの値を下回るまで継続されるようになります。
#       テスト環境においては、これを60に設定することで電源プラグを抜いてから
#       のシャットダウンを早く実行することが出来ます。
#       もし古い通信できないUPSなどを接続している場合はそのUPSのバッテリーの
#       稼働時間よりも少なく設定することが一番です。
#
TIMEOUT 0

#
# ANNOYはシステムを停止する前にユーザーに対してログオフを促す通知を行う時間
# を秒で指定します。0を設定すると無効になります。
#
ANNOY 300

#
# 停電時にユーザーへの通知を開始するまでの時間(遅延時間)を秒で指定します。
#
ANNOYDELAY 60

#
# 停電中にユーザーのログインを拒否するためのnologinファイルを作成する条件を設定
# します。
#
# NOLOGON <string> [ disable | timeout | percent | minutes | always ]
#
#   disable
#     nologinファイルの作成しません。従って停電中であってもユーザーのログイン
#     が可能になります。 
#   timeout
#     nologin ファイルを作る前に、特定の待ち時間を指定します。
#   percent
#     nologin ファイルを作る前に、バッテリー残量の割合を指定します。
#   minutes
#     nologin ファイルを作る前に、残り稼働時間を指定します。
#   always
#     電時に直ぐnologin ファイルを作るようにします。
#
NOLOGON disable

#
# KILLDELAYが設定された場合、シャットダウン要求後でもapcupsdを実行させて、秒で
# 指定された時間後に電源を切ろうとします。これはapcupsdがシャットダウン後に制御
# できなくなるシステムでの使用においての対策です。0を設定すると無効になります。
#
KILLDELAY 0

#
#
#
# ==== Configuration statements the network information server =========
#
# NETSERVER [ on | off ]
#   NIS(NetworkInfomationServer)の有効/無効設定します。ネットワークを使ってUPS
#   のステータスとイベント情報を参照するためのNISサーバの実行設定を行います。
#   (参照するにはCGIプログラムを使用する必要がある)
#
NETSERVER on

#
# NISIP <dotted notation ip address>
#   受け付けるNISサーバのIPアドレスを指定します。デフォルトは0.0.0.0でこれは全て
#   のアドレスからのリクエストに応じます。もし1つのサブネットあるいはIPアドレス
#   でのみ受け付けたい場合はサブネットであれば「192.168.10.0」などを指定して、IP
#   アドレスならば「192.168.10.1」などを指定します。
#
NISIP 0.0.0.0

#
# NISPORT <port>
#   ステータスとイベント情報をネットワーク上に送るためのポート指定します。
#   デフォルトは3551。NETSERVERが無効の場合はこの値は使用されません。
#   もしこのポートを変更した場合、CGIプログラムにも同様の変更が必要になります。
NISPORT 3551

#
# イベントファイルの設定を行います。最後の数イベントがNISサーバによってネット
# ワーク上に利用可能にしたいときは必ず設定してください。
#
EVENTSFILE /var/log/apcupsd.events

#
# EVENTSFILEMAX <kilobytes>
#   EVENTSFILEがここで指定した値を超えないように制限するための設定を行います。
#   デフォルトは10KByte。ファイルがこの値を超えた場合は上書きされます。
#   EVENTSFILEMAXを0に設定することで無制限になります。
#
EVENTSFILEMAX 10

#
# ========== Configuration statements used if sharing =============
#            a UPS with more than one machine

#
# ShareUPS(APC拡張カード)を使用してUPSを共有している場合に設定します。
# 大抵の環境においてはここを設定する必要はありません。
#

#
# UPSCLASS [ standalone | shareslave | sharemaster ]
#   standalone
#     共有せず独立の場合。通常はこれを指定。
#   shareslave
#     ShareUPSを使用してBASICポートへ接続されている場合
#     (このパラメータは完全にはテストされていません。)
#   sharemaster
#     ShareUPSを使用してADVANCEDポートへ接続されている場合
#     (このパラメータは完全にはテストされていません。)
#
UPSCLASS standalone

#
# UPSMODE [ disable | share ]
#   disable
#     ShareUPSを使用してUPSの共有をしない場合
#   share
#     専用ケーブルを使って2から7までのsimple signalポートに接続する場合。
#     (このパラメータは完全にはテストされていません。)
#
UPSMODE disable

#
#
#
# ===== Configuration statements to control apcupsd system logging ========
#

# ステータスファイルに記録する間隔(秒)。0を設定すると無効になります。
#
STATTIME 0

#
# ステータスを保存するファイル名を設定する。
#
STATFILE /var/log/apcupsd.status

#
# LOGSTATS [ on | off ]
#   これを設定することで多くの情報をsyslogにLOG_NOTICEとして出力する。ただし、
#   STATFILEを設定している場合は特に必要は無い。
#
LOGSTATS off

#
# ログに記録する間隔(秒)。0を設定すると無効になります。
#
DATATIME 0

#
# FACILITY 
#   syslogでロギングするときのファシリティー(クラス)を定義する。指定しない場合
#   は"DAEMON"が設定されます。apcupsdのログを他のプログラムのログとは別にしたい
#   場合はここの値を変更します。
#
#FACILITY DAEMON

#
#
#
# ========== Configuration statements used in updating the UPS EPROM =========
#
# これらの設定はapctestプログラムで"Set EEPROM with conffile values"を選んだ際
# に使われる
#

#
# UPSの名前。最大8文字で指定します(-n又は--rename-upsが使われているときのみ)
# UPSの名前(8文字まで)
#
#UPSNAME UPS_IDEN

#
# バッテリーの交換日。最大8文字で指定します。
# (-u又は--update-battery-dateが使われているときのみ) 
#
#BATTDATE mm/dd/yy

#
#  以下のパラメータは-c又は--configure時に設定されます。
#                       
# 電圧の品質に対する感度(Hはバッテリーへの切り替えるタイミング(感度)が速い設定) 
# SENSITIVITY H M L        (デフォルト = H)
#
#SENSITIVITY H

#
# 電源回復後のUPSの遅延時間(秒)
# WAKEUP 000 060 180 300   (デフォルト=0)
#
#WAKEUP 60

#
# シャットダウン処理を開始後のUPSが停止するまでの時間(秒)
# UPSに接続された機器がシャットダウン出来る十分な時間を設定しておく。
# SLEEP 020 180 300 600    (デフォルト=20)
#
#SLEEP 180

#
#
# 電圧低下時にバッテリーへ切替を行うまでの許容設定(AVR Boost 低電圧調整機能)
# ファームウェアやAPCMODELによって設定可能な値が異なります。
# 代表的な設定値:
#    D 106 103 100 097
#    M 177 172 168 182
#    A 092 090 088 086
#    I 208 204 200 196     (デフォルト = 0 => not valid)
#
#LOTRANSFER  208

#
# 電圧上昇時にバッテリーへ切替を行うまでの許容設定(AVR Trim 過電圧調整機能)
# ファームウェアやAPCMODELによって設定可能な値が異なります。
# 代表的な設定値:
#    D 127 130 133 136
#    M 229 234 239 224
#    A 108 110 112 114
#    I 253 257 261 265     (デフォルト = 0 => not valid)
#
#HITRANSFER 253

#
# UPSがスリープモードから復帰する際に、充電されていなければいけない充電率の設定
# 容量が低すぎると復帰後にバッテリモードに切り替わった際にシャットダウンするのに
# 十分な時間を確保できなくなるので注意が必要。
# RETURNCHARGE 00 15 50 90 (デフォルト = 15)
#
#RETURNCHARGE 15

#
# アラームを鳴らすまでの遅延時間 
#   0 = 電源障害時点
#   T = 電源障害が発生して30秒後(障害が継続されている場合)
#   L = ローバッテリ状態になったとき時
#   N = 鳴らさない
# BEEPSTATE 0 T L N        (デフォルト = 0)
# UPSのアラームをいつ鳴らすかの設定
#
#BEEPSTATE T

#
# ローバッテリ警告までの遅延時間
# LOWBATT 02 05 07 10      (デフォルト = 02)
#
#LOWBATT 2

#
# バッテリー動作時のUPSの出力電圧設定
# ファームウェアやAPCMODELによって設定可能な値が異なります
# 代表的な設定値:
#    D 115
#    M 208
#    A 100
#    I 230 240 220 225     (デフォルト = 0 => not valid)
#
#OUTPUTVOLTS 230

#
# セルフテストを行う間隔(時間)
# 336時間は2週間、168時間は1週間、ONは電源投入時、OFFは無効となる
# SELFTEST 336 168 ON OFF  (デフォルト = 336)
#
#SELFTEST 336
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